- zip ファイルのパスワードはすべて "mskk" です。
- 各資料は、作成時点の Azure の仕様に基づいて作成されています。最新版では異なる場合がありますのでご注意ください。
- リンクが張られていないものは、開発予定 or 開発中のものです。
- マイクロソフト Web サイト上の公式ページはこちらです。(内容は同じですが、こちらのページではご利用方法や FgCF の目的、学習順序などを解説しております。)
- 本ページでは FgCF 関連の資料のみ掲載しております。
- 日本マイクロソフトの社員が作成してネット上に公開している日本語の Azure 技術情報へのポインタをかたっぱしから集めた別サイト(Azure 技術情報インデックス)も併せてご確認ください。
そもそも FgCF とは何か? に関するご紹介は、本ページの後ろのほうにあります。下記リンクでジャンプしてご確認ください。
コンテンツが多くなってきたため、オススメ学習順序を作成しました。本来であればゼロトラスト型マルチクラウド IT 環境の設計技法から学習していくべきところですが、FgCF のコンテンツを使って手っ取り早く Azure を習得したい、という方は以下の学習フローがオススメです。
大分類 | 小分類 | トピック | オススメ度 | コンテンツ |
---|---|---|---|---|
設計・アーキテクチャ論 | Azure 概論 | Azure L100(旧版) | mp4(1) mp4(2) mp4(3) mp4(4) | |
設計・開発方法論(一般) | Azure CAF (超訳版) (2022/12 版) | ppt mp4 (前半) mp4 (後半) | ||
セキュリティ | ゼロトラストセキュリティ | ★★★ | ppt mp4 YouTube | |
OA 環境設計 | ★ | ppt mp4 YouTube | ||
Azure W-AF : Security | ★ | ppt mp4 YouTube | ||
アプリ開発技術概論 | コンテナ技術入門 | ★ | ppt mp4 | |
アプリ開発技術選択 | IaaS/CaaS/PaaS の使い分け | ★ | ppt | |
Azure テクノロジ | セキュリティ | Azure AD 基礎・Azure AD B2B | ★★★ | ppt mp4 YouTube フルセット版 |
Azure AD テナント初期構築 | ★ | ppt mp4 | ||
MDfC/MDfS | ★★ | → IaaS VM 管理ガイドを参照 | ||
ネットワーク | 仮想ネットワーク設計 | ★★★ | ppt mp4 | |
延伸型 VNET 設計 | ppt mp4 YouTube | |||
隔離型 VNET 設計 | ppt doc mp4 | |||
IaaS | IaaS VM 解説 (旧) | ppt mp4 YouTube | ||
IaaS VM 管理ガイド | ★★ | ppt doc mp4 (前半) mp4 (後半) | ||
Confidential Computing | ppt mp4 | |||
CaaS | AKS | ppt mp4(1) mp4(2) doc mp4(3) YouTube(1) YouTube(2) YouTube(3) | ||
PaaS | App Service | ppt mp4(1) mp4(2) mp4(3) YouTube(1) YouTube(2) YouTube(3) | ||
Azure Batch | ppt(1) mp4(1) YouTube(1) ppt(2) mp4(2) YouTube(3) | |||
ストレージ (DB) | SQL Database | → App Service 資料を参照 | ||
CI/CD, DevOps | Azure DevOps | ★ | ppt mp4 YouTube | |
開発技術 | ASP.NET Core Blazor | ppt zip | ||
DaaS | AVD | ppt | ||
運用管理 | 仮想マシンの運用管理 詳細 | → IaaS VM 管理ガイドを参照 | ||
その他 | IaC (ARM テンプレート) | ppt mp4 YouTube1 YouTube2 |
- 一般公開されているオススメトレーニングビデオとセッション
- パートナー向け mstep トレーニング(Azure だけでなく CAF, WAF のトレーニングなどもあります)
- パートナー向け Azure 製品トレーニング
- FTA (Fast Track for Azure) Live セッション
現在、全世界の様々な企業がデジタル変革(DX, Digital Transformation)を目指して様々な取り組みを始めており、様々な成功事例も聞かれるようになってきました。こうした中、海外や国内で成功しているデジタルカンパニーに目を向けてみると、
- 適切な技術回帰により自社の Tech Intensity (技術を自ら実践的に使いこなす力)を高める
- 競争領域に関しては、内製型アジャイル開発にシフトして、継続的に企業競争力を強化する
- 非競争領域に関しては、アウトソースを活用しながらも、開発の主導権は自社できちんと握って適切な開発を進める
といった取り組みが多く見受けられるようになってきました。
この流れを強く加速することになった大きな原因のひとつが、ここ 10 年で大きく進んだ、様々なクラウドサービス(SaaS, PaaS, IaaS)の登場です。エンドユーザ企業がハードウェアや基盤を容易に調達できるようになった結果、従来、ハードウェアメーカー主導で進めざるを得なかった IT サービスの企画・検討・開発を、ユーザ企業主導で進めていくことができる環境が整いました。日本でも、多くの企業が、多種多様なクラウドサービス(Microsoft 365, SFDC, Slack, Zoom, AWS, GCP, Azure など)をいかに上手くマルチに活用し、自社 IT をどのように改善・強化するかを考えるようになってきています。
しかしこの恩恵に預かるためには、『自社の中に Tech Intensity (技術を自ら実践的に使いこなす能力と人材)を持つこと』が必須要件になります。日本の大企業に目を向けてみると、2000 年頃より始まったアウトソースを過度に進めすぎたが故に、デジタル変革を推進していくための「底力」を失ってしまっているケースが少なくありません。その中でも特に大きな課題として考えられるのが以下の 3 つです。
- 閉鎖的な IT 環境 : 境界セキュリティを前提とした IT 環境
- 新技術導入がしにくい社内ルール : 最新技術の積極活用を拒む過度なルール
- IT 人材の技術力不足 : 最新技術を利活用できない・手を動かせないレガシー人材の増加
こうした流れを踏まえると、日本企業がデジタル変革へ取り組んでいくためには、その基盤として改めて①~③の改善に取り組み、自社の Tech Intensity(テクノロジー強度)を強く改善・強化していく必要があります。FgCF (Financial-grade Cloud Fundamentals)は、この取り組みを推進することを目的として生まれました。
この FgCF は、様々な各種のハイレベルなリファレンスアーキテクチャやテクノロジガイドライン類を、日本のお客様に使いやすい・わかりやすい形で提供することを目的として開発されています。これは以下の理由によります。
- 米国マイクロソフト本社からは以下のような各種のガイドライン類やドキュメント類が提供されている。
- CAF (Cloud Adoption Framework)
- Azure VDC (Azure Virtual Data Center)
- Azure WAF (Azure Well-Architected Framework)
- 製品ドキュメント(docs.microsoft.com)
- Microsoft Learn
- しかしこれらはドキュメント量が膨大、かつ英語圏特有の「読みづらさ」があり、初学者がとっつきづらい
FgCF では最初に覚えるべき設計セオリーを、日本語で端的に学べるように整備することで、①~③を素早く理解・整備していけるようにすることを目指しています。
※ (参考) FgCF は "Financial" と銘打ってはいるものの、考え方やリファレンスそのものは金融業界に留まらず利用できるものです。公共系、製造系など、セキュリティに対して特に高い要件を有する業界・業種であっても問題なく利用できる、という意味合いで "Financial-grade" という名称をつけています。
FgCF では、(今後の IT 環境のあるべき姿としての)ゼロトラスト型 IT 環境をベースに置いた考え方を採用しており、様々なリファレンスアーキテクチャもこれを念頭に置いた設計を行っています。しかし、「ゼロトラスト」に関しては用語の定義が人によって異なることから、以下の順序で FgCF 関連資料をご確認いただければと思います。
- すべての利用者
- まず「ゼロトラスト型マルチクラウド IT 環境入門」を確認する
- さらに、共通技術として以下を学習する
- VDC 構築の進め方の全体像
- ネットワーク基盤の構築方法(VNET, ARM テンプレート)
- 認証基盤の構築方法(Azure AD)
- IT インフラエンジニアの方々
- IaaS の構成方法
- DaaS の構成方法
- 開発エンジニアの方々
- PaaS の構成方法
- DevOps の構成方法
また関連して、xDM(意思決定者)の方々向けにはルール・ガバナンスに関する資料や人材育成に関する資料をご確認ください(これらの資料は今後、随時公開予定です)。
FgCF の開発にあたっては、マイクロソフト社内外のエンジニア・アーキテクトの皆様から多大なご協力を頂きました。改めて御礼申し上げます。今後とも引き続き、日本の Tech Intensity 強化のため、ご一緒できれば幸いです。
FgCF 開発リード テクニカルアーキテクト
日本マイクロソフト株式会社 金融統括営業本部
インダストリーテクノロジーストラテジスト
赤間 信幸