SandyLP is a 40% keyboard with symmetrical row staggered layout and key height optimization.
Layered PCB will make height differences for each key. This covers the lack of optimization to physical key layout in two dimensions that only adjust x-y plane.
SandyLPは、スイッチの配置を立体的にして高さ方向への最適化を加えた、左右対称ロースタッガード配列の40%キーボードです。
平面上のキーレイアウトだけでは最適化しきれない部分を、キーの位置に応じてスイッチを配置する高さを変えることで補っています。
前機種のSandyを元に、ロープロファイルスイッチへの対応と、レイアウトの調整をおこなっています。
名前の由来は、立体的、つまり3Dという意味を込めたSandyに、ロープロファイル版（＝ Low Profile version）を意味するLPを追加しました。
Jonesと同様の、2行目と3行目にずれのない、左右対称なシンメトリカル ロースタッガードのレイアウトです。
一般的なロースタッガードなレイアウトとの共通性を残しつつ、左右対称で打鍵しやすくなるよう、SemiErgo Layoutに準ずるキーマッピングで使用することを念頭に設計しています。
Z行の左右端にシフトキーを用意していないので、スペースキーを「Space and Shift」として使うと便利です。
TとY、GとHの間の2キーは実際のところそれほど使用することはありませんが、ここに2キー分の間隔があいてることで左右の手を広げることになり、肩を疲れにくくします。
また、この間隔がゼロになると左右の親指が当たって動きを妨げてしまうため、あえて間隔をあけています。
このレイアウトは、市販の各種キーキャップセットのうち「Base Kit」と呼ばれる基本的なキットですべてを埋めることができます。また、104キーの英語キーキャップセットでも十分実用が可能です。
詳しくは、Keyboard Layout Editor: SandyLPを参照してください。
前機種のSandyと同じく、キースイッチを3段階の高さで立体的に配置しています。
平面上ではキーを配置できる範囲が限られるため、一部のキーはどうしても指が届きにくくなってしまいます。例えば、Jonesでは左右対称のレイアウトを採用することで右手小指のPやBack Space、Enterなどは打鍵しやすくなりましたが、右手人差し指のYは少し遠く感じられました。
このような箇所について、キーの配置を高くすることで打鍵しやすさを向上させています。
キーの高さはLow（基準高＝0mm）, Middle（3.6mm）, High（8.7mm）の3段階で、以下のように配置されます。
ロープロファイルのChoc V2スイッチを採用することでキーボード自体が低くなりました。
前機種のSandyからは7.2mm（※1）低くなり、パームレストを使わずとも、手首をあまり反らさないポジションで打鍵できます。
※1 ボトムプレートから1段目のスイッチ軸の天面までの高さを比較。なお、Sandyは理論上あと0.8mm低くすることが可能です。
RP2040を採用した構成により、キーボード向けのファームウェアを格納するには十分すぎるほどのフラッシュ容量を得ることができました。
エンコーダーやオーディオ、その他各種機能の同時有効化や、多数のレイヤーを使用するなど、多機能なファームウェアを使用可能です。
初期書き込み済みのファームウェアはRemapに対応しており、プログラミング等の知識がなくても、キーマッピングやロータリーエンコーダへの割り当てを、ブラウザ等を使って簡単に変更できます。
また、Vial対応のファームウェアに書き換えて使用することもできます。
- ロータリーエンコーダ
- インジケータLED
- オーディオ
- SandyLP（DN0010）（最新版）
w/ NuPhy nSA BOW
w/ Signature Plastics DSS Solarized Dark
w/ Keyreative KAT Space Cadet, DN0011 Switch Plate
- TreK Lagoon by おおやけハジメ さん
- Sparrow62 by 74th さん
以前開発したSandyを1年半ほど使い続け、日常使いの長期ロードテストとして十分な情報を得ることができました。
その情報を元にSandyのアップデート版（Sandy DN0040）の開発をおこない、あとは基板製造の発注をするだけの段階となっていましたが、Sandyの課題のひとつとして挙げていた手首の負荷軽減、つまりキーボードを低くする変更を取り込まなかったことが様々な思いの中でほんのりと燻り続けていました。
ちょうどその頃、Choc V2スイッチのラインナップにたいへん素性の良い静音タイプが追加されました。そして、自分が普段好んで使っているMX用のキーキャップをそのスイッチと組み合わせて使えそうだという情報が得られたことから、ロープロファイルのスイッチを使用したSandyの派生版開発に踏み切りました。
使用するスイッチの変更で、派生版の開発においてそこそこの量の設計変更が見込まれることから、ついでにキーレイアウトも変更することにしました。
これまでに開発したJonesやSandyでは、頒布・販売することを念頭に想定するユーザーの最大公約数的なところへ歩み寄ったレイアウトにしていましたが、今回は自分の使用スタイルを最優先し、自分にとって不要な数字行や左右端のシフトキーなどを取り除いて、少し尖ったレイアウトに変更しました。
こうして、SandyLPが誕生することとなりました。